すけ ぶんの いち vol.1|お散歩とすけ
- natsumitkok
- 2月2日
- 読了時間: 2分
「物事にはいろんな側面があるのだから、人ってそんなに単純じゃない」
そう言われたのは先日の結婚式のミーティング。
確かにそう。
でも「大人」といわれる存在に近づくほど、歪ないろんなの側面を均質化して、誰にとってもわかり良いものに馴染ませてしまう。
気がつくと手に残るのは、とっても分かりやすくて、当たり障りのない、でも心にも響かないものだったりする。
私の夫・昂佑(こうすけ)は、そのいろんなの側面の多様さを受け入れ、愛する人。
彼の愛称は「すけ」。
確かに「こう」か「すけ」なんだけど、「すけ」の方をとることってあるのね。というのが、私の耳にとっての第一印象だった。
「すけ ぶんの いち」では、そんな「すけ」のいろんな側面の魅力をご紹介する。

私たちの共通の趣味のひとつが、お散歩。
ただ楽しみ方は結構違う。
私はいつも、空や植物を見る。綺麗な夕焼けが出始めたとき、ちょっと可愛いお花を見つけた時、雲の形に秀逸なタイトルを付けられた時なんかに、とってもご機嫌になる。
すけは、人を見ている。と言っても、そこに人はいなかったりもする。
空き家になった家、使われなくなった廃線、六本木のオフィス街の建設現場。そういうものを見て、すけは昔や未来の人々の暮らしに想いを馳せるらしい。
ある時、とてもよく手入れされた、公共の花壇が目に入った。

きれいだな〜と思う私に、すけは
「この花壇、毎日誰かがお水をあげて、お手入れしてるんやろうな。すごいなあ。ありがとう。」
言われてみれば、私が心躍らせる何かがそこに在るのは、誰かの営みや頑張りの上なのかも。夕焼けが見えるこの場所は、確かに誰かがつくってくれた。
この会話をしたのはお付き合いする前のこと。ちょっと私の世界を広げてくれた、このお話が私は大好き。そんな今日の、すけ ぶんの いち。
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